8月のトロントの本屋さん 今月のテーマ「2011年と10周年」


今月のトロントの本屋さんもバンクーバーから岩崎ゆかりがお送り致します。TORJA創刊10周年おめでとうございます!ということで今月は10周年、オンタリオやトロントに関連する特集だそうです。オンタリオに関する本もたくさんあるかとは思いますが、創刊の2011年と10周年をテーマに紹介していきたいと思います。

最初に紹介するのが、朝井リョウ著『スター』(朝日新聞出版)です。作家デビュー10周年を記念して刊行された作品で、同時期に発表した作品『正欲』(新潮社)と合わせ、本人がそれぞれを「白版」「黒版」と称しています。白版である『スター』は大学時代に新人の登竜門とされる映画祭でブランプリを受賞した尚吾と紘のお話です。卒業後、名監督に師事した尚吾と動画配信へと進んだ紘の視点から物語が展開されます。人気YouTuberがテレビ出演、芸人・芸能人のYouTubeチャンネル開設と曖昧になっていくプロとアマチュアの境界線の先に私たちが求めるものは?
雑誌「ダ・ヴィンチ」のインタビューにて「内容のクオリティの本質がどうであるかよりも状態が整っていることの方が重視される」とおしゃっていました。直木賞作家であるという整った状態に期待され、応えようと執筆を続ける著者の次作も要注目です。

次に紹介するのが、2011年より週刊少年ジャンプに掲載された古舘春一著『ハイキュー!!』全45巻(集英社)です。地元高校の「小さな巨人」の春高バレー部での活躍に憧れてバレーに目覚めた低身長の日向翔陽が、「コート上の王様」と呼ばれる天才セッター・影山飛雄と全国大会を目指す青春スポーツ漫画です!対戦高校の生徒も魅力的で、アニメ、小説、舞台とメディアの展開が進むのも納得です。登場人物が多いので、名付けも大変だったとは思いますが、性格由来の名前にも注目してみてください!

2011年に処女作が刊行された古内一絵さんの作品から『マカン・マラン』シリーズ(中央公論新社)を紹介します。マカン・マランはインドネシア語で夜食を意味するそうです。
エリートサラリーマンからド派手なドラァグクイーンへ転職したシャール。そんな彼女が夜だけ営業するお店で提供する料理には優しさが溢れています。1冊に4話収録されていて、そのお話の主人公にピッタリな料理が出てきます。
作れそうな料理に限定されますが、読んだ後は思わずのそのレシピを検索しちゃいます!

最後に紹介するのが、今年生誕110年となる岡本太郎著『自分の中に毒を持て あなたは“常識人間”を捨てられるか 新装版』(青春出版社)です。岡本太郎と言えば大阪の万博記念公園にある『太陽の塔』や「芸術は爆発だ」が有名ですよね。それらを生み出した芸術家は尋常ではない情熱と自身の判断基準、そして瞬間瞬間を大事にするその生き方についていまだに若い人にも強く支持されています。
それでは次号でまたお会いしましょう。
トロントにある日本の本屋さん Blue Tree Books
Blue Tree Books(J-town内)では、日本の本や雑誌を販売しております。話題の本はもちろんのこと、英語・その他言語のテキスト等も取り扱っています。店頭にない商品も、もちろん日本から取り寄せいたします。是非気軽にお越しください。3160 Steeles Ave E, Toronto(J-Town内)
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