12月のトロントの本屋さん 今月のテーマ「外に出よう!」

こんにちは!2020年最後のトロントの本屋さんもバンクーバーから岩崎ゆかりがお送り致します。
12月のテーマは「外に出よう!」です。新型コロンウィルスの新規感染者が増加傾向にありますが、体と心の健康を保つためにも外に出ての気分転換が大事ですね。
最初に紹介するのが、15年前の第2回本屋大賞受賞作、恩田陸著『夜のピクニック』(新潮社)です。高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」、夜を徹して80キロを歩く年次行事で主人公・貴子が自分の中でチャンスを探り、その日に賭けに出る話です。登場人物の思いが錯綜する、恩田ワールド全開です。普段言いづらいこともホリデーイルミネーションの下では、言えちゃうかもしれません。お出かけの際は密を避けて安全に。
沢木耕太郎著『深夜特急』(新潮社)…ではなくて、クロサワ コウタロウ著『珍夜特急 2nd season 1―カナダ・アラスカ―』(Kindle版)。「珍夜特急」は大学を休学して旅に出たバックパッカーが陸路で世界を行くシリーズで大人気の第一弾、ユーラシア編からアメリカ大陸編が第二弾シリーズとして登場。ユーラシアで踏破した時は一時的に脚光を浴びるもののそれは一時的なもので自分探しはまだ完成していなかったことに気づきます。再び向かった先はアメリカ大陸でアラスカから南米に至る道のりは再び難関が待ち受けています。自分探しは永遠に続くのでしょうか?それとも答えは見つかるのでしょうか?本書はキンドル版のみで本の紹介欄としては葛藤がありましたが、面白さには代えられません!第2巻ではカナダ中部、東部へも旅が続いています。さぁ、旅に出よう!
雨の日も風の日も早朝から深夜まで、最高の天気の時も外に連れ出してくれるのが犬。家族の一員としていつでも一緒、どんな時でも楽しそうですよね。「ざんねんないきもの事典」を監修した今泉忠明氏監修『いぬほん 犬のほんねがわかる本』絵:道雪葵(西東社)。「どこにでもいるふつうの家族とどこにでもいるふつうのワンコのありきたりだけどかけがえのない幸せな日々。…から見えてくる、犬の真実とは!?あるあるマンガで学ぶ犬のきもち100問100答」を読めば更に仲良くなれること間違いなしです。
新型コロナが収束して越境可能になるのが待ち遠しいですが、待ち時間中にイメージトレーニングを進めましょう!世界遺産検定1級合格者でもある俳優の鈴木亮平著『行った気になる世界遺産』(ワニブックス)は完全妄想の世界での世界遺産旅行。しかも出てくる場所は誰も知らないマニアックなところ。そういえば最近はゴーグルつけてVR(仮想現実)で仮想旅行をするのがマジで語られる時代になりましたが、この本も自分だけの勝手な推測で旅行した気になる空想の外出です。イマジネーション力アップ、間違いなし。寂しいホリディシーズンもこれで暖かくなるかも、です。
よいお年をお迎えください。また、来年お会いしましょう。
トロントにある日本の本屋さん Blue Tree Books
Blue Tree Books(J-town内)では、日本の本や雑誌を販売しております。話題の本はもちろんのこと、英語・その他言語のテキスト等も取り扱っています。店頭にない商品も、もちろん日本から取り寄せいたします。是非気軽にお越しください。 www.bluetreebooks.com 3160 Steeles Ave. E(J-town内)