Glass Half Full #9 靴選び
“If the shoe doesn’t fit, must we change the foot?” – Gloria Steinem
「靴が合わない時、私たちは足を変(替)えるべきですか?」
フェミニスト・ジャーナリストとしてニューヨークを主点に活躍しているGloria Steinemの一言です。靴を履き替える代わりに、足を変形させる、または他の足へ替えるべきかと問いかけているこの非現実的な一言は、一聞アイロニーにであり理解し難い言葉であります。
靴がきつかったり、履き心地が悪かった時、私たちは自分に合った靴を見つけ出し、また足のサイズが変わる度に新しいものへと履き替えていきます。それでは私たちの人生・将来の面ではどうでしょう。私たちは自分に合った人生を歩んでいるのでしょうか。そして自分の成長と共に、目指している将来へと前進しているのでしょうか。
自分に合わない事を辛抱強く耐え続ける事は、合わない靴を履き続け、靴擦れを繰り返す事と同じのように思えます。足を引きずりながらでは、なかなか目的地には辿り着けません。同様に、我慢し続ける人生を送っていては、いつまでたっても、目指している自分の夢や将来へは近づくことが出来ないかと思われます。
逆に自分に合った靴を履くと、長距離も坂道も問題なく歩けます。走りたい時はランニングシューズを、山を登るときは登山靴を、雨や雪が降った時はレインブーツを履くように、その場面に合った靴を選ぶことによって、また私たちは心地よく前に進む事が出来ます。私たちの人生も一緒ではないでしょうか。その時々の状況に合わせたライフスタイルを上手に選択する事によって、将来へ向かって快適に前進出来るのだと思います。
正しい靴選びは自分の足のサイズを知る事から始まります。そんな靴選びのように私たちの人生・将来も「自分を知る事」から始まるのだと思います。そして一番大切なことは、自分のスキルの上達や心の成長を敏感に感じ取り、適切で無理のなく心地よい方向性を見出すことです。そのために必要なのは客観的な視点を持つことであり、自分を事細かに分析し、自分の可能性に嘘をつかないこと。つまり自分の可能性を見くびらず、また同時に過大評価をしないことです。
「自分を知る事」は夢を可視化するために不可欠なツールです。
人生つまずく事は誰にでもあります。そんな時上を向いて歩こうなんて言われますが、逆に一度足元を見てみてください。意外と靴ひもが緩んでいるだけかもしれません。
締め直してください。自分のコトも。
Nana Akimoto
– Teashop 168 Annex店 オーナー兼店長・モデル
1987年横浜生まれ。2007年にカナダへ留学。Georgian College卒業後、某スポーツバーや日本食レストラン等でマネージャーを勤める一方、モデルとしてカナダの新聞や雑誌をはじめ、シンガポールとベネズエラの大手出版社との撮影もこなす等、国際的に活躍もしている。2013年初夏にはバブルティーフランチャイズチェーンで知られるTeashop168 のAnnex店を展開し、今現在オーナー兼店長を勤めている。将来自分のレストランを開けることが夢である。