甘さに酔いしれる北欧のお菓子|特集「ヨーロッパの伝統菓子」第一弾
北欧の一つであるスウェーデンの「FIKA」という文化をご存知だろうか?FIKAとはコーヒーを飲みながら美味しいお菓子と共に休憩時間を過ごすこと。一人でというよりは、複数で過ごすことを指し、職場の人たちや、友人と、仕事や作業の手を止めてコーヒーと甘いお菓子と一緒にゆったりとした時間を過ごすのだ。スウェーデンでは午前と午後の時間に必ず、「フィーカする」のだそう。
北欧にはこの「FIKA」が習慣として根付いているからか、コーヒーに合う甘~いお菓子がたくさんだ。その他にもスウェーデンには「Lordagsgodis」という「サタデースイーツ」という意味を持つ、土曜日に子供たちがスナックを食べる習慣もある。
それでは、トロントで手に入る北欧のお菓子をご紹介しよう!
「Lordagsgodis」とはスウェーデンの伝統で「土曜日のおやつ」という習慣を表す意味の言葉だ。これには少し珍しい背景があり、1950年代後半に、政府が子供の歯を守るために「キャンディーを楽しむのは土曜日だけ」というプロジェクトを始めたことがきっかけ。子供たちが待ちに待った土曜日に食べるお菓子だからこそ、子供が喜ぶようなおやつがいっぱいだ。
FIKA Café
期間限定!スウェーデン版マリトッツォのSemla
ケンジントンマーケットの一角にある可愛らしい水色の小さな一軒屋のFIKA Cafeはスウェーデンのお菓子やサンドウィッチ、コーヒーを提供するカフェだ。週末限定で販売されている大人気のセムラは、お店のロゴでもある「ダーラヘスト」というスウェーデンのシンボルが印象的。現在はオンラインで注文しピックアップのみ受け付けている。
セムラはスウェーデンやフィンランドで食べられているクリームパン。カルダモン風味のパンの中に、アーモンドクリームが詰められ、その上にホイップクリームがトッピングされている。コーヒーや紅茶のお供はもちろんのこと、ホットミルクに浸して食べる人もいるのだとか。現地ではクリスマスからイースターの時期になると、あちこちのお店で販売されている。
The Danish Pastry House
デンマーク発!かわいいココナッツマカロン
トロント市内に15店舗を構える大人気のデンマークのペストリーショップ。本格的なラインナップでいつも多くのお客で賑わっている。デニッシュが有名であるが、今回は店員さんおすすめの「The伝統」の商品をご紹介する。
「Kokostop」という可愛らしいネーミングのココナッツマカロンは、ココナッツ独特の食感にマカロンのようなしっとりさも加わった小ぶりなケーキ。底にはチョコレートがコーティングされており、これがまたいいアクセントになっている。一気にパクッといくよりも、少しずつ、食感やココナッツの味わいを楽しみながらコーヒーといただきたい、そんなケーキだ。
ずっしりチーズクリームに酸味の効いたラズベリーが絶妙!
ラズベリー・コペンハーゲン・チーズケーキは、チーズクリームのケーキに甘酸っぱいラズベリーソースと果肉がたっぷり乗った濃厚なケーキだ。クリームを支えるビターなタルト生地によって食感も良く、甘味・酸味・ほんのり苦味のバランスが良い一品。
ヌガーの効いたクリームが特徴のチョコサンドクッキー
ヘーゼルナッツヌガークリームをサクほろとしたクッキーで挟んだヌガーメダリエクッキーは、ヌガーというだけあって、クリームのねっとり感がクセになる。午後のFIKAにもってこいだ。
Old Country Shop
北欧の伝統のスナックに挑戦するならこれ!
Panda Natural Licorice
Panda Natural Licoriceは天然成分のみを使用して作られたヴィーガン製品。漢方にも用いられるという甘草を使って、甘味と特徴的な色が抽出されている。日本人にはなかなか馴染みがないとされ、筆者も怖いもの見たさにチャレンジしてみた。黒糖のような香り、ねっとり歯応えのある食感、独特の甘さだ。一本食べ切ることはできなかった…。
355 Roncesvalles Ave
ヨーロッパで古くから親しまれ、子供から大人まで幅広い人気があるスナックだ。食感はグミとソフトキャンディーの中間。驚くのはそのヴィジュアルだろう。例えるなら「細い炭」のようだ。ヨーロッパだけでなく北米でも人気があるのだとか。リコリスは大手スーパーでも比較的手に入りやすい。
IKEA
シナモン香るキャロットケーキはThe北欧の味
IKEAといえば家具を思い浮かべる方も多いと思うが、実は食べ物も充実しているのをご存知だろうか?店内のレストランで提供される食事は全てショップ内で購入可能。こちらのキャロットケーキは店内のレストランでもいただくことができる。しっとりとしたキャロットケーキは、フワッと香るシナモンが食欲をそそる。クリームの塩梅もちょうど良く、食後のデザートにもってこいだ。
【キャロットケーキ – Carrot Cake】
世界中さまざまな場所で食べられるキャロットケーキ。北欧では人参の旬は秋。中世では、非常に高価な砂糖の代わりに、旬の時期に甘さを増す人参をすりおろしてケーキに入れていたのだそう。北欧のキャロットケーキは、イギリスのスパイスたっぷりのキャロットケーキとは異なり、シンプルにシナモンだけを使って作られる。ケーキの表面のクリームはクリームチーズがベース。国ごとのキャロットケーキを食べ比べてみるのも楽しそうだ!
スウェーデンの味を手軽に!朝食にピッタリパンカーカ
IKEAのパンカーカは冷凍の状態で販売されており、たっぷり入って6ドルと手頃な価格。電子レンジで温めるだけでホカホカモチモチのパンカーカが手軽に食べられる。やや塩味が強いので、無塩バターやメープルシロップ、ジャムと一緒に食べるか、おかずとしてチーズやベーコンと一緒に食べるのがオススメ。
スウェーデンのパンケーキで、日本に馴染みのあるパンケーキと、クレープの中間のような薄さ。ベーキングパウダーを使わず、中力粉を使って作られているためモチモチとした食感が特徴だ。出来立てのパンカーカにジャムやホイップクリーム、粉砂糖をトッピングする。特にリンゴンベリージャムはスウェーデン式朝食の定番なんだとか。
ザクザク!アーモンドクッキー
アーモンドクッキーはザクザク食感が特徴のサブレのようなクッキーだ。ほかにもジンジャーブレッドクッキーや、オーツ麦チョコビスケット、ラズベリーフィリングビスケットなど、様々なクッキーが販売されている。
ボンボンムース フォームキャンディ
ビジュアルが女子の心を鷲掴みなフォームキャンディ。グミとソフトキャンディーの中間のような食感。味はというと…好みが分かれそうなお味であることは間違いないだろう。
Marabouチョコレート
小さなコインサイズの円盤型のミルクチョコレート。どこか懐かしい味さえする王道のチョコレートだ。いつもカバンに一つ、忍ばせておきたい。