対前年同月の総取引数はマイナス44.1%|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
全物件タイプの平均価格はマイナス4.3%とついに減少方向

住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2022年9月のTREB全域・全物件タイプの総取引数は5,038件となり、昨年同月の9,010件からマイナス44.1%と大幅減少です。全物件タイプの平均価格は108万6,762ドルで、2021年9月の113万5,027ドルからマイナス4.3%とついに減少方向に転じています。
新規リスティング数はマイナス16.7%、有効リスティング数はプラス47.3%です。売却までの日数は平均35日間と昨年同月の19日間からプラス84.2%と2倍近くにまでなっており、マーケットの動きはますます停滞しているように見えます。
9月は秋のマーケットの開始であり2週目からは動きが非常に活発になるのが常ですが、今年まったく逆の状態ですね。“政府はインフレ抑制のため金利上昇をさらに続けると思われ、しばらくはマーッケットへの下方圧力は無くならないでしょう。”
【物件タイプ別の平均価格】
の順に並んでいます。
“各物件タイプの取引数は3~4割以上、下がっているのですが、特にコンドアパートは市内外の平均でマイナス50.4%と半数以下にまで落ち込んでいながらも、価格は数%とは言えプラスになっているのは興味深いですね。”
TOKO’s EYE
過去のデータから見ても、何らかの要因でマーケットに調整が入った場合、往々にして高価格帯の物件タイプ(戸建て)が大きく影響を受け、比較的安価な物件タイプ(コンドアパート)は下がりにくいことが観察されています。その意味では予想の範囲内と言えるでしょう。
売り出し物件の数が減っている理由の1つは、賃料の上昇から売らずに貸すことを選ぶオーナーが近年急増していることとも関係があります。不動産の投資としての価値が高まる以上、その傾向は今後もさらに強まるでしょう。
