園長先生!気付けば息子も大きくなりました・・・第14回 「オリンピックに思う事」
20年前に誕生した「池端ナーサリー・スクール」。その園長であり創設者の池端友佳理さんのそばにはいつも日系三世のご主人・マークさんと現在21歳で大学在住中の健人くんがいた。母親であり、教育者であり、また国際結婚移民をした友佳理さんとその家族の笑いあり、涙ありの人生をシリーズで振り返ります。
文■池端友佳理 (池端ナーサリー・スクール園長)
ロンドンでのオリンピックがついに終了した。毎回の事であるが、オリンピックの競技にはそれぞれに内容の奥深いドラマがある。喜び・嬉しさ、そして悔しさ・悲しみ、多くのドラマを背景とし、多くの人々に感動を与え、一つの大イベントは幕を閉じた。海外在住の日本人にとって、その地は日本国以外の国であろうとも、我が国の様な思い入れがあるからこそ、特別な思いを込めて応援する訳であるから、ちょっと得した気分とも言えようか…応援する機会が倍増する。
今回のロンドンオリンピックに於いて、カナダのメダル獲得は金1個、銀5個、銅12個、合計18個と言う結果であり、冬のバンクーバーオリンピックで獲得した金14個、銀7個、銅5個、合計26個に比べるとやはり、気候を物語っているのを感じる。逆に日本は金7個、銀14個、銅17個と言う快挙を成し遂げた。
普段の生活の中で、特に池端ナーサリー内では園児達の個性を大切にするために、個人に対して特別な順位をつける必要はない、と私自身は常々思っている。
しかしながら、オリンピックの様な順位は特殊なものであり、多くの人達へ勇気と誇りを与えるものではないかとも思う。多くのアスリート達は”自分のため”と言う範囲を大きく超え、街や地域、それ以上に『国』を背負って代表として勝負に挑む。そのプレッシャーは想像を絶するものであろう。
彼らは私達の国を代表してオリンピックのその場にいてくれる。そんなアスリート達を見ていると、私自身、何よりも感謝の気持ちでいっぱいになり、また、国旗に身を包んだメダリスト達を見ると感動で涙が出て来る。
カナダ人であろうと日本人であろうと、国を背負ってそこに立ってくれている、それだけで「ありがとう!!その努力にありがとう!!感動をありがとう!!私もがんばらなくっちゃ!」そんな気持ちにさせてくれる。勇気を与えてくれる。
特に東日本大震災の後だけに、一生懸命生きる力を見せつけてくれて、周りの人々にそのパワーを分け与えてくれるこの様な機会は、日本国民皆を活気づけ、生きる源を与えてくれている気がする。
金や銀、銅メダルはもちろん嬉しいが、メダルの色ではない。何よりも一人の人間として一生懸命な姿を見せてくれるからこそ、そしてその一生懸命なアスリート達に自分の思いを、夢を重ね合わせて見ているのだと思う。だからこそ、観る者は皆、オリンピックに賛同し、アスリート達を応援するのであろう。それは国や人種、宗教の何ものにも左右される事なく、スポーツを通じて感動を分かち合える環境。この信条や価値観は今後も一層大切に伝えて行くべき内容であるだろう。
それにしても、私達親や大人にとって、子供達はアスリートの様な存在ではなかろうか?喜んだり悲しんだり、苦しんだり。一生懸命な彼らがそばにいてくれるからこそ、私達は頑張れる。感謝出来る。夢を持てる。
このカナダでも、多くの子供達が国際人として信念を持ち、羽ばたいて行くことだろう。
ありがとう、子供達。
池端友佳理 – 京都出身。大阪の大学看護科を経て同大学病院の産婦人科で看護師として経験後、1990年に渡加。伴侶は日系カナダ人三世。一人息子(大学生)の母。1993年に自宅で池端ナーサリー託児所を開設。1999年日系文化会館内に池端ナーサリースクールを設立。園長を勤める傍ら、カナダ唯一の産後乳房マッサージ師として活躍中。













