特別寄稿 東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い 第18回
東日本大震災発災後から、岩手県の沿岸部を中心に活動を続けてきた復興食堂。その役割は約1年半の活動期間を経て、岩手県の大槌町に「おらが大槌復興食堂」という名前で、定住、定着をすることになりました。
今までは、様々な場所で活動をしてきた復興食堂が定着することにより、さらにパワーアップして沿岸部を盛り上げていくことになります。そんな中、「復興食堂が映画化される」というお話をいただきました。
松本哲也さんと、復興食堂の活動を追いかけて取材を続けてくれた、下山和也監督がメガホンをとり、震災後、被災地に笑顔を届け続けた活動を「ありがとうを伝えたい」という想いをもって、全国のお世話になった方々、そして被災地を応援してくれる方々に「想いを伝えよう」と制作を開始しました。
映画の題名は「僕らはココで生きていく」です。映画の主人公であり、復興食堂の創設者である、岩手出身のシンガーソングライターの松本哲也さんが、どんな想いで、どんな仲間たちと出会い、どんな活動をしてきたか、まさにリアルドキュメンタリーをそのまま映画にしました。
この映画は、もちろん大手のスポンサーなどついていませんし、ほぼ自主製作の映画となっており、全国上映されることもありません。
しかし、復興食堂の活動を応援してきてくれた仲間たち、復興食堂で元気を取り戻した地元の企業などが力を合わせて、「全国キャラバン上映」という形で、2013年岩手での上映を皮切りに、全国に足を運び、上映を続けております。
小さな小さな出会いが、大きな志とともに、大輪の花を咲かせていく。その花に勇気をもらった被災した皆さんが、元気を取り戻していく。被災地の「リアル」がそのまま映画化されています。苦悩を抱え、自らも被災したのに、地元の仲間のために立ち上がった飲食店店主は、私の大の友人です。映画でも出演者として、大きく取り上げられています。
全国で上映される日を夢見て、そしていつの日か、世界でも上映される日を夢見て、被災地の想いを映画に乗せ、今一生懸命努力しております。カナダでもぜひ上映できるように私も頑張りたいと思います。
僕らはココで生きていく。どんなにつらくてもどんなに悲しくても、地元はココ岩手なのだから。地元に誇りをもって、復興という使命を胸に、私もココで生きていきます。
「僕らはココで生きていく」オフィシャルホームページ
http://bokukoko-film.com
オンタリオ取扱い代理店:
Ozawa Canada Inc
現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。
南部美人
http://www.nanbubijin.co.jp
東京農業大学客員教授
久慈 浩介