いわて学び希望基金|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第125回】
2023年が始まりました。2022年は日本にとってはコロナから脱却するスタートの年になったと思います。
諸外国はすでにwithコロナの生活が当たり前になってきましたが、日本はやっと2022年の後半から、入国規制の緩和や波が来ても政府が行動制限を安易に出さないようにするなど、コロナと付き合いながら前に進み始めています。震災や火山噴火、津波など自然災害での被害も大変ですが、今回は目に見えないウイルスの被害に悩まされました。長い3年だったと感じています。これからは日本もコロナと共存しながら生きていく、コロナと上手に付き合っていかなければいけません。
インバウンドも復活してきて、またコロナ前の賑わいも出てきました。東北の被災地もコロナで大変苦しみました。陸前高田市や大船渡市などは、震災遺構を見せる観光などでお客さんが来ていましたが、それがコロナで一気に無くなりました。県内の人は受け入れやすいのですが、コロナの最中は県外からのお客さんを遠慮しなければいけない時期もありました。
震災祈念公園なども整備され、たくさんの方々に震災を通した防災意識の啓蒙をしていく予定だったのに、コロナで3年遅れてしまいました。
そんな中でも良いニュースもありました。東日本大震災で家族を失った子供たちに岩手県が独自給付している「いわて学び希望基金」があります。これは子供たちに「学び」と「暮らし」を支えるために、平成23年6月に出来ました。大変多くの企業や個人の方々から寄付をいただいており、令和3年末で約104億4,804万円(26,318件)の寄付が集まっています。
この基金ですが、もらえる年数が延長されたのです。現在では大学院まで行ってもこの基金からの給付がもらえることになりました。こういった基金などのお金は成人したら終わり、または高校まで、などが多いらしいのですが、いわて学び希望基金は大学どころか、大学院まで震災で家族を失ってしまった子供たちが進学してもサポートしてくれるのです。こんな優しい基金がある岩手に住んでいて誇りに思います。
ロットマリーンズで完全試合を最年少でやった佐々木朗希投手もこの基金をもらって成長しました。佐々木投手は震災でお父様を亡くしています。岩手は本当に素晴らしい県だな、とあらためて思いました。
オンタリオ取扱い代理店: Ozawa Canada Inc
現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授