People.24 vol.3「2026年 トロントで どう生きるか」Hananoさん|カナダで挑戦する若者
2025年の4月に映画・舞台制作に関わりたくてトロントにやってきた。トロントは映画や舞台、テレビ制作の現場が多く、政府からの助成金等、クリエイターにとって来るべき場所であると聞いていたからだ。さらに移民の集まるこの街はバックグラウンドの違う人たちが集まり、それぞれの視点・表現が交差している。アーティストとして大きな転換期になると感じた。
ただ実際に来てみると、私は土地勘も人脈もなく、大きな功績があるわけでもない。そこで武器として使えたのがHananoという人間そのものだった。
持てる何かで勝負するのではなくjust myselfでいくしかなかった。だから最初はとにかく色んな人にコンタクトを取り自分で会いに行った。その中で気づいたのはこの街が本当に「コネクション社会」だということだ。ローカル劇団でのプロデューサー、カメラマン、映像制作、イベントオーガナイザー、TORJAの記事等、すべては人との出会いや紹介から始まっている。
ただ、繋がりを持てたことと、アーティストとして成功することは別だった。人と出会い、現場に関わる機会は増えた一方で、生活を優先する中で制作に十分な時間を割くことは簡単ではなかった。トロントという街を理解することに精一杯で「本格的に動く」ところまではまだ届いていない感覚も残っている。
だから次の一年は、この街で得た生き方や人とのつながりを生かして、トロントでしか作れないものを完成させたいと思っている。そしてその作品を、日本に持ち帰ること。それが、この街で生きた証になる気がしている。














