未来表現|めるものえいご【第3回】
What are you going to do this weekend?
(今週末何すんの?)
カナダに来るとやたらと聞かれるこの質問。そんな毎週毎週予定なんかあらへんわ!と答えるのに苦労しますね。皆さんはどう答えていますか?
I will meet my friend, and we will go shopping and we will have dinner together.
・・・なんだか舌を噛みそう。未来時制=willと習ったため、未来のことを話す時は必ず【will】を使わないといけない!と思い込んでいる方は多いようです。でも、日本語で、未来のことを言う時に必ず「~だろう」をつけますか?
明日は、友達と会うだろう、それから買い物をするだろう、そして晩ご飯を食べるだろう。
え?預言者?とノストラダムスもびっくりな文になってしまいます。英語も同じです。未来ならいつも【will】ではないし、【will】=be going toだからどっちを使っても意味は同じ!なんてことはないんですよ。どんな未来表現があるのか、整理してみましょう。
①【will】
辞書には、名詞で「意志・望み」などと載っています。そう、【will】は話し手の意志を表す助動詞なんです。私はこういう未来が起きると思う、未来に私はこうする、という主観が入っているということをぜひ知ってください。
You will be surprised to hear this.(聞いたら驚くで~)
I will buy you a souvenir. (おみやげ買ってきてあげる。)※「私が」そう思っているという表現です。
【will】だけに限らず、may/can/should/mustなど【助動詞】と呼ばれる語は、文に話し手の主観や意見、主張を込めるために使われますよ。
②【現在進行形】
え?現在って言ってるやん!未来ちゃうやん! いいえ、これもれっきとした未来表現です。「過去の一時点からはじまった動作が、現在も進行中であること」を表すのが進行形。動作の準備が既に始まっていて、未来にその動作が起こるように物事が進んでいる、と考えて、未来の表現になるんですよ。約束/予約しているなど、近い将来必ずそうなる、と確実性が高い時に使います。
I’m flying to L.A tomorrow morning at 8:20! Yay! 明日8時の便でLAに行くねん!イェーイ!
もう予約は決定してる、後は行くだけ!もう気持ちはロスなの!という感じです。これが、I will fly to L.A tomorrow.だと、え?今決めたの? ESTA申請してる?と質問したくなります。
③【be going to】
先ほどの進行形の捉え方が分かればその応用表現です。going、つまり気持ちや行動が未来に起こる動作の方向に「行っている」んです。そういう予定だという表現です。
That’s early! How are you going to (gonna) get to the airport?
( 朝早いやん。空港までどうやって行くん?)
混乱する!どれを使えばいいのかわからない!と迷うと思いますが、話し言葉ですから、絶対コレじゃないとダメ、なんていう正解はありません。特に②③の違いを意識して使いわける必要はありませんので安心してくださいね。
まとめで空港までの行き方を3通りで表してみます。
① I will take a cab. / ② I’m taking a cab. / ③ I’m going to take a cab.
全て、未来にタクシーを使う予定だ、という表現です。あくまで文法的に分けるとすこーしずつ違う、というだけでどれも正解です。
この小さな違いがしっかり頭に入っていれば、「キミをずっと愛しているよ!」と言いたい時は、I WILL love you forever.が意志が明確でいいって分かりますよね。待ち合わせにあなたが20分遅れて、友達がブチ切れだとして、I’m coming right now!と言うことで緊迫感を出せるでしょう。
また、過去形でI was going to…と言った場合、過去の時点では、そういうことが起きる予定だった。という意味合いになります。
I was going to take a cab, but the bus was much cheaper from downtown.
(タクシーにしようかと思っててんけど、ダウンタウンからやとバスのがよっぽど安かってん。)
あんまり難しく考えず、色々な場面で使ってみてくださいね♪
海野 芽瑠萌(Merumo Unno Thorpe)
日本の進学塾にて英語文法・受験対策で5年以上の指導にあたり、数多くの生徒を関西の有名高校へ合格させる。カナダでは英語教育者としての経験と、自身の留学経験を生かしながら留学エージェントへ勤務、その後語学学校にて更なる経験を積んだ後、2012年、トロントで最大規模の留学エージェントBRAND NEW WAYを起ち上げる。現在トロントマネージャーかつカナダ統括ディレクターとして、実践のみならず知識・教養としても役立つ語学留学の提供を目指す。