2026年の不動産マーケット予測|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第94回】
あけましておめでとうございます!皆様にとって健康で笑顔溢れる一年となりますよう、心より祈念申し上げます。本年もどうかよろしくお願い申し上げます。2024年からの影響を受け2025年は底冷えのように冷え込んだ売買不動産マーケットだったように思います。今回は昨年の売買マーケットの状況を詳しく振り返りながら、今年の予想についてお話したいと思います。
2025年振り返り
2023年から2025年の3年間の平均不動産価格および成約件数を見てみますと、最も高い平均不動産価格は2023年5月の119.5万ドルでした。2022年の時のような120万ドルは無く、110万ドル台だった月は2023年は7か月、2024年は9ヶ月、2025年は3か月ありました。

最も高い平均不動産価格を記録したのは2024年は5月の約116.7万ドル、2025年も5月の112万ドルで前年同期比約4.1%ダウンの結果となりました。 2024年は9月~11月と110万ドルに戻った月が続いたため、2025年もこのまま回復すると期待されました。しかし4月~6月の110万ドル台を除いて100万ドル台がほとんどを占め、12か月間で11か月が前年度比DOWNの結果となりました(図1参照)。

取引件数としては、3年間で最も多かったのは2023年5月の8958件でした。次いで2023年の4月と5月ならびに2024年4月と5月が7000件台でした。最も取引件数が多かったのは2024年は4月の7301件、2025年は5月6199件となり、前年同期比では約14%ダウンの結果となりました(図2参照)。

売買マーケットにおいて2025年に最も売買件数が多かった物件種別は戸建て(Detached)で、全体取引件数の45.7%を占めています。最も売れた価格帯は100万ドル~125万ドルの物件で戸建て売買件数の23.5%を占めています。また2番目に売買件数が多かったのはコンドミニアムで全体取引件数の26.2%、最も売れた価格帯は50万ドル~60万ドルの物件でコンドミニアム売買件数の24%を占めています。これは2024年の最も売れた価格帯が60万~70万ドルであったのに比べて10万ドル下がり、不動産価格の低下を顕著に示しています(図3参照)。
2026年予想1: 借手にとってチョイスのあるマーケットがまだ続く
2024年、2025年と募集物件の増加により供給過多な状況が続いています。そのため2025年はすべての間取りにおいて平均賃料が下がる結果となりました。
2026年に入っても急に不動産売買が活発する要素は現状では多くないため、賃料相場の低迷および借手市場はもう少し続くと見込まれます。売買マーケットがどうなっていくかに応じて連動していますが、3月までは現状維持が続くか、1月~3月の期間の平均賃料がさらに下がる可能性も考えれます。住宅ローンの金利が今年は下がることが期待されますがまだ予測不透明なまま。今年前半は賃貸から売買へとニーズが移行することはいつになるのか?と予測が飛び交うように思われます。
予想2: お買い得な物件人気が続く
2025年は売買においても賃貸においても買手・借手市場でした。昨年同様に金利切り下げは予定されているものの、それほど大幅には下がらないのではないかと予測されます。そのため売りたいオーナーはさらに必要に駆られて売却価格の低下を余儀なくされる状況は続き、まだまだ買手市場が続くかと予想します。
もっと不動産価格が下がるのではないか?と2025年は様子見をしていた買主も多かったかと思いますが、2027年以降は新築コンドミニアムの供給物件数が下がることが予想されることから、2026年はお得なコンドミニアム物件が底値で買える最後のチャンスの年とも言えるかもしれません。
以前は考えられなかったですが、トロントのダウンダウンのコンドミニアムはスタジオタイプで40万ドル未満や1BRも50ドル未満の物件も多く売出しされており、3年前に比べて売却価格が5万~10万ドル低い物件も少なくありません。2027年以降の市場回復を見込んで、自己使用・投資用ともに、40万ドル~60万ドルのコンドミニアム物件、80万~100万ドルのタウンハウスや郊外の戸建ての物件購入の人気は今年も継続することが予想されます。
予想3:外国人の住宅購入禁止令と空室税
2026年末にて終了予定となっている外国人住宅購入禁止令が予定通り終了となるのか、さらなる延長となるのか注目されるところです。もし2026年末(2027年1月1日)に終了となった場合、2027年には外国人による不動産購入や外国からの不動産投資が一気に高まることから、2027年には不動産売買のマーケットが再び活発化する可能性もあります。また2023年から始まった空室税が初年度は不動産評価額の1%が課税額となっていたところ、翌年から3%に変更となりました。約3年経った今年は、申告遅延、支払い遅延や未払いなど対する罰金例などの実例や実態把握がより可能となることが予想されます。
予想4: 住宅賃貸の法改正に伴う修正と書面整備
昨年11月24日に通過、即日施行となったHousingBill60について、様々な世論が出ていることを受けて、今年はその規定に関する補足や修正、書面変更の整備が進むのではないかと思われます。住宅賃貸にかかる法改正に伴い、オンタリオ州書式賃貸契約書(Ontario Residential Tenancy Agreement)やオーナーによる解約通知(N12)の書面変更の発表と適用実施、Landlord Tenant Board(LTB)による様々な実務上の取り扱いや申請、裁決も変更が生じることが予測されます。
※今年も皆様のお役に立てるよう、住宅物件、商業物件など不動産に関する様々な情報をお伝えしていきたいと思います。ご質問、ご相談などございましたらいつでもお気軽にご連絡ください。
データ出典:Toronto Real Estate Board






