今月のネタ 「青魚の王様と呼びたい 脂たっぷりの鰯(イワシ)」|トロントの魚屋さんTaro’s Fishで編集長のちょっと立ち話
日本では大衆魚として知られるイワシ。そんなイワシも鮮度が落ちやすく、ここトロントでフレッシュなものに出会えていない人も多いのでは?!そんな鰯ファンは今すぐTaro’s FishにGoだ。今回取材させてもらったのはポルトガルから届いたばかりの鮮度抜群なイワシ。キラキラしたウロコが表面に残っていて、色、艶、張り具合どれをとっても申し分ない新鮮なイワシを堪能しながら、その魅力を太郎さんに教えてもらいました。
魚の中でいちばん好きなイワシ
トロントで魚屋を営んで26年になる太郎さん。一番好きな魚はイワシだという。「たまにお客さんや友達から一番好きな魚はなに?と聞かれるんだけど、僕のいちばん好きな魚はイワシなんだよね。“イワシておけ”なんてダジャレもよく飛び交うんだけど(笑)。小さい頃に堤防でよく釣りに行った思い出があるよね。特有のストロング・テイストがあって、夏の暑い時に食べるたっぷりの脂の旨みやネギとショウガの薬味との相性がたまらないんだよね。」
幸せの味と呼びたい
旬は夏から晩秋にかけて。脂の乗ったイワシは、酢飯との相性が抜群だという。「一番好きな食べ方はやっぱり握りだね。余計なことはせず素直に鮮度の良いものを手で開いて骨を取って握る。たっぷり感ある脂の強いイワシは、力強さと風味が持ち味で、酸味が効いたシャリとの絶妙なハーモニーは話しているだけでも口の中によだれが滲み出てきてしまうほど。白身やトロは手当てしてあげることで旨みを引き出してあげることもあるけど、イワシはそのままが美味い。素直に食べる味が最高に幸せを感じるんだよ。」
脳の活性化に最適!脂肪燃焼効果も!
栄養たっぷりで知られる青魚。その中でもイワシは優れた健康効果で知られている。認知症の予防や脳の発達促進に効果が期待るDHA、カルシウムの吸収を助け免疫力をアップする効果も期待できるビタミンD、丈夫な骨や体を作ってくれるカルシウム、抗酸化作用のある酵素を作るセレンなどが含まれており、豊富なビタミンB群やビタミンEは妊娠中や授乳中の人が積極的に摂ると良い食品だそうだ。
どのように調理しても美味しい
読者の皆さんもご存知通り、イワシは万能であらゆる料理にも合う。「ヨーロッパでよく見かける塩砂糖に漬けてキュアードされたイワシの調理法も好きだし、店では、寿司・刺身のほかに南蛮漬けや煮付け、唐揚げにすることもある。昔は、開いて塩水で処理して醤油とみりんに漬けて干して炙って食べるなんてこともよくやったね。懐かしいね。カナダに来る前に働いていた居酒屋では、軽く片栗粉をまぶして皮目からフライパンで炒めて、しっかり焼けたらひっくり返して、酒・醤油・みりん・砂糖を合わせた照り焼きソースにしっとり絡ませていく。うなぎの蒲焼きのような感覚で食べられて美味しいので読者の皆さんにもぜひ試してもらいたいね。」
生まれた時から最後まで美味しい魚
ちなみにこの記事を書きながら調べてみるとイワシの稚魚はシラスだそうだ。私は初耳で、生まれた最初から最後まで美味しいなんてなんともすごい魚だ。
秋には本マグロのシーズンがやって来る。今の時期、脂の乗ったイワシなどを食べてその旨みや脂をたっぷり含んで大きくなっているのだろう。今年も美味しい本マグロを食べるのが楽しみだ。
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