令和の米騒動|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第154回】
日本は昨年夏からの「令和の米騒動」が起こっています。これは、昨年の米が少し不作だったことと、インバウンドの急激な増加による米の消費拡大、そして南海トラフ地震に関連するとされる地震があったことで、非常用に米を買う人が増えた事などの複数の要因が重なり、一気に日本国内の食米が不足し、買いたくても買えない、買うとしても高い、という状況が今も続いています。
政府は備蓄米を緊急放出しましたが、これも初期の段階では入札など、当たり前の事をしていたために、全く備蓄米は市場に出回らず、米の価格はほとんど変わらず高止まりしていました。
農林水産大臣が急遽変わり、小泉大臣になって、備蓄米の随意契約に切り替え、5月末には安い備蓄米が市場に出始めました。
この原因のひとつとされている南海トラフ地震に関連する地震が起こった事で、人口の多い関西地方の方々が備えを再度確認したり、次の地震がもしも来た際に米などを備蓄するために動いたのは、災害に対する備えとしては正しいと思っています。
東日本大震災の時も、初期の段階で、米が無くなりました。パスタなどでしのいだりしましたが、やはり主食が無くなる、という恐怖はすさまじく、そういった経験から、私たちは常に家庭に米などを備蓄しています。
食料はその国の国民を養うとても大事なものです。戦争をしている国で、どんなに強い兵士がいても、どんなにすごい武器があっても、昔から食料が無くなると必ず負けます。昔の日本でも「兵糧攻め」などという言葉あったとおり、食料はその国を支える大変重要なコンテンツなのだとあらためて今回感じています。
さらに、今の日本は国産の米が昨年から比べて値段が2倍に跳ね上がり、高い関税をかけて輸入した外国産の米よりも高い状況です。スーパーなどでは、国産米よりも少しだけ安い海外産の米も普通に売られていて、もう今までの常識が通用しなくなっています。
このままいくと、海外産の米の輸入は高い関税がかかっていてもかなりの増加になっている事から、アメリカのトランプショックによる関税交渉で、日本は米の輸入関税を引き下げる方向に行くのではないかと心配しています。
ただでさえ、食料自給率がカロリーベースで30%台の日本ですから、今までほぼ100%国産で賄っていた米を輸入に頼り始めると、食料安全保障上、本当に何かあった時に、食べるものが無い、となってしまいそうです。
最悪、何かあっても、米が100%自給できていれば、味噌や醤油、そして塩などがあればおにぎりなどで食べる事も出来ます。米をめぐる騒動はまだまだ続きそうな気配です。一刻も早く価格も流通も落ち着く事を願っています。

オンタリオ取扱い代理店: Ozawa Canada Inc
現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp
本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授














