金メダルを取るコツ②|オリンピック選手もサポートするカナダ公認マッサージ・セラピストが教える身体と健康【第80回】

勝利優先になりがちな風潮の最近のスポーツ界で、とても新鮮に響いた言葉です。
今、ダルビッシュ選手が一番興味があるのは、本人が芸術(アート)と表現する変化球の研究で、手からボールをリリースしてキャッチャーのミットに収まるまでを、日々試行錯誤しているそうです。
また、驚いたことに①最新の機器を使い自分のフォームを解析して、②こまめにノートにメモを取り、③試合で痛い目にも遭い苦労して開発した新しい変化球を、本人が動画で細かく解説して情報公開しています。
テレビの取材で「ここは撮らないで下さい」などと言っていた私たちとは真逆で、衝撃的な行動です。
ダルビッシュ選手が技術を情報公開する理由は①「自分の技術を教えないのは勿体いない」②「この技術を使って何億円も稼ぐ選手が出て来るかも知れない」③「才能のある選手の芽を摘んでは野球界の成長は無い」とあっさり言う。自分がライバルを生み出してしまうかも知れないのに。
ダルビッシュ選手とは比較対象になりませんが、「技術を公開する考え方」は私が過去25年多くのアスリートと接する際に心がけてきた事でもあります。
アスリートのコンディショニングは①トレーナー主導型(選手に指導するタイプ)が多いのですが、私は②選手主導型を目標としているので、自分の技術は説明を付けて全て選手に公開して来ました。
練習に比べて選手にとって興味の薄いコンディショニングの重要性を理解してもらうためには効率よく、目に見える効果を上げる必要があります。
言われたから嫌々やるのでなく、体を動かす前後に本人に自主的にやってもらうのが理想的なので、正確な情報を伝えて自分で効果のあるコンディショニングを身につけてもらう必要性があると考えたからです。
私と選手の共同作業でないとハイレベルなコンディショニングは成り立たないのです。
ダルビッシュ選手が①ボールの握り方、②腕の振り方、③配球の構成まで詳細に情報公開している様に、私もコンディショニングの①目的、②基本的な関節や筋肉の動き、③ポイントの見つけ方、④ストレッチ、マッサージのやり方、⑤効果の確認方法までを丁寧に説明するように心がけています。
全ての選手の試合に同行出来るわけではないので、本人だけで試合に臨んでも試合期間中コンディションを維持させるのが目的です。
また私が大いに反省させられた点は、メジャーリーガーとしての目標が自分本位でなく野球界の繁栄を目標としている事です。
ダルビッシュ選手の「忖度なしの真剣勝負」で野球界を盛り上げるというスタンスは、本来のアスリートの姿と映りました。
今後コンディショニングの一部として、担当する選手たちに伝えて行きたいと考えています。
また、これを機に私の培ったアイデアは、出来るだけ多くの人にご紹介していくつもりです。
本日の金メダルを獲るコツ
前回、Fragileな選手を守るために練習の完全水曜日休養のお話しをしましたが、それを補う方法として行ったのは「イメージ法」の導入です。
練習の調子が悪いと追加特訓をしたがる選手をなだめて、違った角度から回復させる方法です。
- ①調子の悪いイメージを頭から払拭する。
- ②過去の映像などから調子の良い時の動きを見つけて、頭の中で再度良い動作イメージを作る。
- ③その良いイメージに自分の動作を投影させていく。
- ④調子の良い動きに戻る。
動作イメージを選手に伝わりやすい言葉に置き換えて説明するのも効果的です(右肩から壁に全身でぶつかっていく感じ、パタパタパタと半回転ずつ、進行方向の体の壁をを中心に回転する感じなど)。
練習で調子を戻すのではなく、イメージで戻すやり方は、ゲーム世代の選手には適しているのかもしれません。
ブログ:「金メダルに導くマッサージセラピストの目線」でもエピソードをご紹介しています。

カナダ公認マッサージセラピスト 青嶋 正
日本オリンピック協会/日本スケート連盟強化スタッフ/トレーナー
720 Spadina Ave. Suite 507 スパダイナ駅徒歩2分
電話 テキスト 647-828-0700
tadshiatsu@gmail.comテキスト、E メールでのご予約をおすすめします。




