帰国が決まったら何をしたらいい?|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第47回 】
今回は、帰国が決まったら何をしたらいい?というテーマでお話したいと思います。
お部屋関連
1.賃貸契約の解約通知を行う
帰国が決まったらまず、オーナーへ解約通知を出します。解約通知は最低60日以上前に行う必要がありますのでご留意ください。契約期間満了の場合やマンスリー契約の場合、N9という解約通知書に記入、サインの上、オーナーへ送ります。N9はオーナーのサインは必要ありません。契約期間の途中で特に早期解約事項について契約書に定めがない場合には、できるかぎりオーナーと交渉し、60日前通知+ペナルティで解約するケースが多いです。解約日についてオーナーとの合意に達したらN11という解約通知書に記入、双方サインをします。
2.内見についてオーナーエージェントと確認
オンタリオでは、退去前60日間においては次に借りる人また買う人が内見をするために協力をしなければならない、というルールがあります。通常、オーナーエージェント側より24時間以上前に内見依頼について通知が来ますので、これに対してOKかどうか承諾の返事をします。もし在宅などで随時来てほしくない場合には、何曜日の何時から何時まではOK、とオーナーエージェントと決めておくといいでしょう。また契約書に定めがあるにもかかわらず24時間以上前の通知を守ってくれない場合、オーナーエージェント側にきちんとクレームを言い、断りたい場合には断ることも可能です。オーナーエージェントが改善してくれない場合には、オーナーにクレームを出した方が効果的です。
3.引っ越しの手配とエレベーター予約
コンドミニアムの場合、引っ越しの候補日が決まったらエレベーター予約が可能かどうか確認します。土曜日は混み合うことが多いので、早目に確認しエレベーター予約をしておくことをお勧めします。退去時にも保証金や使用料を求められますが、入居時は個人小切手でよかった場合でも、退去時はバンクドラフトを求められることが多いですのでご留意ください。
4.テナント保険を解約する
保険に加入した際の会社または保険ブローカー会社に連絡して、退去日を伝え、テナント保険の解約手続きを行います。自動的にテナント保険が更新されてしまうことを防ぐのと、途中解約の場合は残存期間における保険料を払い戻してもらいます。払い戻しの際には通常、手数料が引かれた上で残存期間に対する保険料が返金されます。小切手返金してもらう場合には、帰国直前の銀行口座を解約する迄に手続きを行う必要がありますのでご留意ください。
5.光熱費やインターネットの解約
解約日或いは退去日を最終日として、オンラインまたは電話にて光熱費のアカウントを解約します。自動引き落とし(Pre-Authorised Payment)にしている方は、最後の請求書は自動引き落としにしないでほしいと伝えます。EメールまたはMYアカウントで最後の請求書を確認したら、電話またはサイト上でクレジットカードを使って支払いましょう。光熱費関連の手続きは時間がかかりますため、退去日が決まったら早めに連絡をすることをおすすめします。インターネット及びケーブルTVについては、契約している会社にサービス終了希望日を伝え解約手続きを行います。インターネットのWifi Boxは通常、サービス終了後30日以内に会社へ郵送か店舗へ持ち込んで返却することが必要です。Wifi Boxを返却しないと罰金を取られることもありますのでご留意ください。
6.退去点検と鍵およびキーデポジットの返却
お引っ越しの後の当日または翌日以降などに、オーナー側と会って鍵を返します。退去点検はでは主に、お部屋に汚損や汚れがないかをチェックします。お部屋に何も問題がなく、鍵も入居時に受け取った時と同様に返却した場合、キーデポジットは全額返金されます。銀行口座をすでに解約されている場合には、キーデポジットは現金で返してほしいと事前にオーナー側に伝えておきましょう。お部屋が綺麗ではなかったり、ダメージがある場合、キーデポジットから差し引かれたり、さらに不足分を求めらることもあります。明らかに自分たちの責任によるダメージがある場合、帰国直前にオーナーと揉めることを避けるためには、1週間ほど前にオーナーに事前に来てもらい話し合っておくのもお勧めです。
基本的に退去時は原状回復となります。家具が無いお部屋の場合には家具はすべて処分する必要があります。もし家具を残していきたい場合には、退去通知する際にオーナーに家具を置いて行ってもいいか?と早目に確認しておきましょう。
また契約書に退去時にはプロフェッショナルクリーニングを行うと記載がある場合には、引っ越し日が決まり次第早目にクリーニングの手配をしておきましょう。プロフェッショナルクリーニングについて特に契約に書かれていない場合には、オンタリオでは「Bloom Swept」の状態(箒で綺麗に掃いてごみを捨てている状態)で退去するのがルールとなっています。
生活関連
7.銀行口座の解約
銀行口座の解約は窓口で簡単にできます。パスポートやオンタリオの運転免許証などのIDを持参して銀行の窓口に行き、解約理由を伝えれば、10~20分程度で手続きを行うことができます。まだ口座は解約していない場合、鍵の返却と同時に、Eトランスファーなどで返金してもらうのが即時に双方で確認できてお勧めです。また口座解約時に全額出金できるかどうかについても事前に確認しておいた方が安心です。
8.在留届の変更
オンラインで在留届を出している方はオンラインで変更手続きができます。書面を提出している方は総領事館の窓口またメールで帰国について伝え手続き方法を確認しましょう。
9.家財道具の処分
家具無し物件に入居し、オーナーから家具は処分するように言われた場合、家具等の処分の方法は、KIJIJIやEメープルなどのコミュニテーィサイトで売却することもできるかと思います。特にカナダの人はそうした売買に慣れていて自宅まで取りに来てくれることも多いですので、試してみてもいいかもしれません。家具リストを作っていただければ、弊社も新しく来たお客様に聞いてみることもできますのでお気軽にご相談ください。そうした時間がない場合には引っ越し会社に引き取ってもらうことができるかどうか事前に確認しておくことをお勧めします。
~番外~
10.カナダ土産の準備
帰国準備で慌ただしく帰国後の挨拶周りのお土産や自分への記念品を買うのを忘れた!という方もいるかもしれません。お土産としては、アイスワイン、メープルシロップリキュール、メープルシロップ関連アイテム(シロップ・シュガー・バター・クッキー・紅茶)、サーモンジャーキー、DAVIDsTEA(メープルウーロン、アールグレイクリームなどお勧め)、自分への記念品としては、ROOTSのアイテム(カナダと書かれたTシャツやウェアもあります)、カナダ記念メダル、カナダ国旗の入ったゴルフグッズ(ボール・グローブ・マーカー)、スターバックスのマグ、I love Torontoショップのグッズなどが個人的にはお勧めです!時間がない時はセントローレンスマーケットに行けばお土産ショップがありますのでまとめ買いできて便利です!
直前になって慌てることがないよう、早めに帰国準備を進めていきましょう!
※弊社では、退去に伴う各種解約手続きの代行、退去立会い等も承っております。不動産に関する疑問・質問、ご要望についてお気軽にご相談ください。