カムチャッカでの地震を経てあらためて「津波」を考える|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第156回】

2025年7月30日、北海道の北にあるカムチャッカ半島を震源にマグニチュード8.7の大きな地震が起きました。この地震は日本ではほとんど揺れませんでしたが、北海道から九州まで「津波警報」が発令されました。
「注意報」ではなく「警報」で日本の太平洋側のほとんどに津波警報が、地震で一切揺れていないのに出るなんて、あまりにも驚きでした。この津波警報はアメリカのアラスカでも出たようです。
岩手県の沿岸部にも津波警報が出て、避難指示が続々と出されました。津波の大きさは3mと予想されていましたが、日本の沿岸に到達した津波はそこまで大きくなく、そんな中でも岩手県久慈市へ到達した津波が1.5mと最大でした。日本全体で200万人近くに避難指示が出ました。これは最近では聞いたことの無い数字です。岩手県内では、5万人超に避難指示が出ました。しかし、避難所に行ったのは4923人。避難所は112か所に開設されました。
そのの開設数は少なくありません。しかし、5万人近くに「避難指示」が出たのに、実際避難したのは5000人弱。確かに今回は地震が一切ありませんでした。
これも人の心理に大きく影響していると感じます。東日本大震災の時には震度6とかの大きな地震があり、直感的に海に近い人は「津波が来る」と感じたそうです。今回は地震が無い、しかし、テレビでは津波警報がほぼ全国で出ている、とNHKはじめ多くのメディアが「避難してください」と大きな声で放送していました。
メディアの限界もあるのかもしれません。やはり、地震が前提にあって、その先に津波、避難、と続きます。ただ、それではだめだと思います。これからも日本近郊で大きな地震が起き、その影響で津波が来ることは大いにありえます。
1960年のチリ沖地震では、17000㎞離れた日本に6メートルの津波が来ました。これはそんな昔の話ではありませんが、これを覚えている人も少なくなっています。
「地震=津波」この方程式は絶対ですが、その地震の場所をしっかりと意識しましょう。
そして、少しでも津波の可能性があれば、避難しましょう。避難して、損をすることはありません。今回のカムチャッカでの地震と、その影響の津波で再度このことを確認できたことは良かったと思います。

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本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授













