真夏の避難所問題|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第157回】

前回書いたカムチャッカ半島沖での地震による津波警報での避難の件で、その後の報道でもでましたが、この日本のとても暑い真夏に避難所にクーラーのある施設はとても少ないという現実。
冬の避難の場合、避難所には持ち運びできる石油ストーブなどが置かれることもありますし、大量の毛布などに包まる事で暖を取れます。それでもかなり寒いのですが…しかし、真夏の避難所はそうはいきません。
今年はさらにこの数年で最高の暑さを記録しています。岩手県も連日30度以上の真夏日が続き、夜の気温も25度以上の熱帯夜が続いていました。こんな状況で、避難所に行け、と言われても躊躇しますし、何よりも今回のカムチャッカ半島でおきた地震による津波警報は、日本がほとんど地震で揺れていない状況で「避難しろ」という警報なので、さらに避難する人が減るのはその通りでしょう。
また、連日の暑さで、毎日岩手県でも熱中症で病院に緊急搬送される方が多く出ていますし、その多くは高齢者です。この暑さの中で避難して、熱中症になったらもうどうすることも出来ません。夏の暑さの中での避難所の運営。今後の日本では大きな問題だと思います。
避難所はいつも開いているわけではありません。さらに、避難所は避難所だけで運営されているところは少なく、学校の体育館なども避難所になります。そういったところ、全てにクーラーを入れるのは物理的に不可能でしょう。では、不可能だからやらない、では東日本大震災のような大きな地震に伴う津波警報が出た際にも初動で躊躇して避難が遅れる、という現象が出ると思います。特に高齢者は熱中症の心配をしますし、動きもゆっくりなので、初動の避難が遅れると取り返しがつきません。
日本もこれだけ災害の多い国なのだから、国が設備する冷暖房管理の避難所の設置など、やれたらいいのに、と思います。カナダなどの諸外国はどうなっているのでしょうか。アメリカのハリケーンが通る地域は自分たちの家の地下にシェルターを自分たちでつくっている、と聞きました。
そこに行政からの補助が出ているかどうかはわかりませんが、個人がつくる地下シェルターでは津波避難には適しません。そうなると、津波の来ない地域に大きな避難所が必要ですが、日本は土地も少なく、日本政府の財政も裕福では無いので、難しいのかとも思います。いずれにせよ、真夏の避難所問題、これからも考えていかなければいけません。

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本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授













