【東北の春に影を落とす連続地震】それでも続く日常と、訪れてほしいという願い|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第163回】
東日本大震災から16年目の春、日本は相変わらず地震が多くやっています。4月19日には長野県で震度5強の地震がありました。しかも、震度5強がおきて、すぐさま続けて震度5弱の地震が連続で襲ってくるという状況でした。
死者などはいなかったようですが、建物や商品に大きな被害が出ました。あまり地震がくるイメージの無い長野県でこれだけ大きな地震が起きた事も驚きましたし、新年度で移動や新たな生活のスタートの中での地震なのでとても怖かったと思います。
そして、私の住む岩手にも長野に続いて4月20日の夕方、震度5強の大きな地震がありました。岩手と青森を中心におこった地震ですが、沿岸部には津波警報が発令され、避難指示にも繋がり、多くの方々が避難しました。
久慈市では80cmの津波が到達しました。その後、後発地震注意情報も発令され、この後一週間で同じくらいの大きな地震が起こる可能性があります。今回の地震で新幹線などは全て止まり、安全点検が長引いて、新幹線で帰れないお客さんも多く出たそうです。
岩手の地震で私の蔵に大きな被害はありませんでした。人的被害も大丈夫でした。ただ、今回の地震は、日本のゴールデンウィークの直前での地震で、日本ではゴールデンウィークは観光で出かける方も多く、後発地震注意報などが出ていると、岩手県や青森県への観光へのダメージがとても大きくなります。
海外からのお客様も東北地方に来てくれる予定を変更してしまう方も多くいます。観光産業はゴールデンウィークは一年でも一番大きな観光機会であり、これを逃すととてもダメージが大きいです。
後発地震注意報は一週間続きます。余震にも気を付けていますが、今のところ大きな余震はありません。完全に安全だ、とは言えませんが、住んでいる私たちは普通に日常を過ごしています。
是非カナダから日本のゴールデンウィーク期間に観光で日本に来る方々は、予定していた東北旅行をやめないでほしいと願っています。世界はイランの戦争の影響もあり、日本の航空会社も運賃の値上げや燃料サーチャージの大幅な値上げが決まってきています。
日本のガソリン価格も高くなっています。
どんどん観光という産業が縮小する条件が重なってきています。この苦境の中、何とか東北に来ていただきたい、東北の魅力を知っていただきたい、という気持ちは大きいです。早く安全な世の中になることを願っています。

オンタリオ取扱い代理店:
Ozawa Canada Inc
現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。
南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp

本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授
久慈 浩介
岩手県の銘酒として知られる「南部美人」は、カナダ・トロントでも味わうことができる日本を代表する酒蔵で、2011年3月11日の東日本大震災で被災した蔵のひとつだ。5代目である久慈さんは震災直後から日本酒を通じて地域復興の様々な取り組みを行ってきた。本連載では久慈さんが体験したことや復興の取り組みなどを寄稿してもらう。














