貴族が愛した耽美なオーストリアのお菓子|特集「ヨーロッパの伝統菓子」第二弾
音楽や絵画などアートを愛する国、オーストリア。北海道と同じほどの大きさで決して大国ではないものの、地域によってさまざまな顔をみせる魅力的な国である。特に首都ウィーンでは昔から貴族が多く住み、彼らに作られるお菓子が発展していったため見た目もゴージャスで美しいものが多い。その濃厚で甘いお菓子は特別な日のスイーツにぴったり。
Stubbe Chocolates Toronto
チョコレート専門店の本格的なザッハトルテ
6代にも続く菓子職人の家族の元に生まれた当店のシェフ兼、オーナーであるダニエルさんは25年以上の経験をお持ちのグルメチョコレート界のベテラン。家族に伝わるレシピを使い、伝統的なヨーロッパの味を作り出すことをモットーにしている。彼が作るザッハトルテは、85%のダークチョコレートとココアで作られる少し大人の味。伝統的な杏ジャムか、当店人気のラズベリーフィーリングが選べる。毎日、焼き上げられるこちらのケーキはお店でピックアップまたは、オンラインでのオーダーも可能。友達にサプライズギフトとして送れば喜ばれること間違いなし。
濃厚なチョコレート味のバターケーキに杏のジャムを塗りチョコレート入りのフォンダンで表面をコーティングしたチョコレートケーキの王様と称されるザッハトルテ。実は「ザッハ」とはこのケーキの考案者の名前。1832年にオーストリアの外相クレメンス・メッテルニヒに仕えていた料理人 フランツ・ザッハーが、新しいデザートをつくれというメッテルニヒの要望に応えたものだった。ザッハトルテは貴族たちに大好評で翌日にはウィーン中の話題になったのだとか。まだ16歳で下級の料理人であったザッハーはその成功から頭角を現したとされている。
Cheese Baker
ふわとろっトロントを夢中にさせる夢のようなクリームパン
トロント第1号店をオープンした際に、SNSやらメディアやら、クチコミで世間を大騒ぎさせたCheese Baker。もとは、オーストリアで人気のベーカリーがアジアに進出し、そこから世界に羽ばたいたワールドワイドに支持されているお店。そのふわふわの夢のようなフォルムから5重に重なる溢れんばかりの空気のように軽いクリームが見事にトロントニアンの心を射抜いた。ひと口頬ばれば、口いっぱいに広がるミルキーなクリームの風味。フレーバー数も多様でチーズのオリジナル、ストロベリー、マンゴー、ドリアン、チョコレート、マンゴー&パッションフルーツ、スイートポテトと全制覇したい一品。
1919年にGuschlbauerがオープンしてからいまやオーストリアを代表するペーストリーになっているチーズクリームパン。