漆の日に漆を食べる|金継ぎ開拓民のお茶休憩
金継ぎや漆芸に使われる漆を採取する漆の木。日本人にとってはかぶれるイメージが強いかと思いますが、実は、木全体を美味しく頂くことができるということをご存知でしょうか?
春の新芽は天ぷらやお茶に。苦みもエグみもなく、柔らかくてとても食べやすい新芽です。
初夏の花からは蜂蜜や漆花酒を。上品な香りを漂わせる花の蜜もまた豊潤でいてなめらかです。花を漬け込めば、桂花陳酒に負けない美酒が出来上がります。
秋の実を炒って漆珈琲や焼き菓子に。香ばしく焙煎して挽いた漆珈琲はほのかに甘く、ノンカフェインで、血圧を抑制する働きがあります。焙煎粉を混ぜて焼き菓子にするのもオススメ。
冬に枝打ちしたものを数年寝かせてからお鍋の出汁に。韓国の人気料理、参鶏湯に漆の枝を加えましょう。血流を促進し、消化機能を助け、体を温めてくれます。
他にも漆の木を美味しく健康に頂く方法がありますが、上記に挙げた中では新芽以外はかぶれの心配はありません(漆のかぶれを引き起こす化学物質はウルシオールといいますが、新芽には僅かについている可能性があります)。
漆の木は、私たちの文化に欠かせない漆(樹液)だけでなく、あらゆる恵みをもたらしてくれるものなのです。
ところで、11月13日は漆の日でした。これは平安時代に、より良い漆器製法を求めた惟喬親王が、嵐山法輪寺にて虚空蔵菩薩よりその知恵を授かった日であるという言い伝えがあり、それにあやかって日本漆工芸協会が1985年に制定したものです。
Kintsugicaアトリエでも、毎年恒例、漆の日を祝って生徒さんたちと漆を食べる会を開き、漆鍋、漆蜂蜜を使った寒天デザート、漆茶を堪能して頂きました。普段金継ぎに使っている素材の木から採れたものを食べるというので、皆興味津々。どれも美味しいと大好評でした。より漆を知り、より漆との絆が深まったことと思います。







