【今月のネタ】2025年最後の丸一本「420ポンドのノバスコシア産カナダ天然本マグロ」|トロントの魚屋さんTaro’s Fishで編集長のちょっと立ち話|#トロントグルメ部|食の編集部
1年の終わりが近づくと、カナダ産天然本マグロの漁期も区切りを迎える。12月に入ると、Taro’s Fishでも、丸一本の仕入れが最後となる。例年、夏前頃にプリンス・エドワード島(PEI)産のマグロから始まり、その後、産地がノバスコシア産へと移る。
海と漁法がつくる、産地ごとの味わい
太郎さんが教えてくれる、産地ごとの漁法の違いと味わいの特徴も、実に興味深い。
「PEI産のマグロは、一本釣りで獲られるものが多いんだよね。だから、脂の入り方とか、旨味の立ち方がわりと分かりやすい。身を見た瞬間に、“これはこういうタイプだな”って判断しやすい」
PEI産は、比較的穏やかな海域で育つこともあって、身質はやや柔らかめ。赤身の味わいは素直で、脂も強く出すぎない。一方で、季節が進むにつれて、入荷の中心はノバスコシア産へと移っていく。


「ノバスコシアは延縄漁が主流。長い時間、冷たい海流の中を回遊しながら成長していく個体が多い」
冷たい海でじっくり育ったマグロは、身の締まりが増し、赤身の旨味にも力強さが出てくるという。今回仕入れたのは、420パウンド(約190kg)という巨大な一本。若いスタッフ8人がかりで、マグロをトラックから運び出す。
実は昨年も、ほぼ同じ時期に428パウンドのカナダ産天然本マグロを仕入れ、解体している。
シーズン終盤に現れる、こうした大型個体は、年に何度も出会えるものではない。Taro’s Fishでは、シーズンを通して状態を見極めながら、毎回一本丸ごとでの仕入れを続けてきた。丸仕入れは、部位ごとの個性を最大限に引き出せる反面、目利きや解体、扱いの技術が、そのまま味に表れる仕入れだという。
スプーンですくう、マグロの核心

そう太郎さんが語る、骨の周りの中落ちにも注目だ。骨のまわりに残る身を、スプーンで少しずつ穿り出していく。背骨や血合い骨のまわりに張り付くように残った中落ちは、筋も少なく、身がしっとりとしている。
「ここは、脂と赤身が自然に混ざり合ってるところ。普通の赤身ともトロとも違う。マグロの“芯”みたいな味がするんだよね」
スプーンですくうと、身はねっとりとまとまり、口に入れた瞬間、濃厚な旨味が一気に広がる。

特に大型のマグロになると、その魅力は一層際立つ。

カナダに暮らしているからこそ、こうした地元産の天然本マグロを、漁期に合わせて丸ごと扱える。日本や世界各地へと輸出される一方で、このタイミング、この鮮度で味わえる環境が身近にあることは、決して当たり前ではない。


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