今月のネタ「フロリダ産タイルフィッシュ(黄甘鯛)」でおもてなし|トロントの魚屋さんTaro’s Fishで編集長のちょっと立ち話|#トロントグルメ部|食の編集部
今日は料理人でもある太郎さんがランチを作ってくれるということでワクワクしながらお店を訪問。グリルの前では太郎さんの手が迷いなく動く。ひと塩を施したタイルフィッシュがグリルの上に置かれると、皮が弾け、芳ばしい香りがふわりと広がる。火入れの温度、角度、間合い、すべてが計算され尽くした所作。 熟練の感覚で皮目を丁寧に焼き上げることで、美しく立ち上がる松笠焼きが完成した。
黄甘鯛と呼ばれるタイルフィッシュの旬は12月~4月。年間を通して漁獲可能だが、特に冬から春が脂がのって美味しい。日本の甘鯛(特に赤甘鯛)とは異なる種類だが、その味わいは注目に値すると語る太郎さん。
「甘鯛には赤、白、黄の3種類があるんだけど、日本で有名なのは赤甘鯛。うちで昔から提供しているのは「フロリダ産のタイルフィッシュ」。季節を問わず良質な天然ものがフロリダなど近海から入ってくるので、刺身や寿司はもちろん、焼き・蒸し・揚げなどランチスペシャルでも提供しているし、お惣菜でも楽しんでもらえるのが魅力的だね。
その上品な甘みとしっとりした食感は、日本料理にも適していると思うよ。どうしても日本の甘鯛は高級、プラス物流の関係でカナダではどうしてもとても高い魚になってしまうけど、フロリダ産のタイルフィッシュだって上質な味わいを持ちながら、コストパフォーマンスにも優れているから、ぜひ多くの人にその味を試してもらいたいね。」
香ばしさと旨みが織りなす、タイルフィッシュの松笠焼きとソテー
〜 特製ネギとニンニクのオイル焼き飯を添えて 〜
今回太郎さんが腕を奮ってくれたのは、焼き飯と合わせた松笠焼きとソテー。焼き飯には卵を使わずあえてオイルの香りを引き立たせたオリジナル料理だ。
「タイルフィッシュは皮の旨みが鍵。カリッと焼いた香ばしさと、身のしっとり感が合わさることで、この魚の良さが際立つんだよ」と太郎さん。パリッとした食感の後に、じんわりと広がる白身の上品な甘みがたまらない。皮目を香ばしく焼き上げることで生まれる旨みの奥行きと、しっとりふくよかな身のコントラストが絶妙だ。
一方、ソテーは、外は香ばしく、中はふんわりと柔らかく仕上げることで、白身の自然な甘さが際立ち、噛むほどに深みのあるコクが感じられる。
そして、この料理を完成させるのが、特製のネギとニンニクのオイルをまとわせた焼き飯。 「卵を入れないのは、オイルの風味を際立たせるため。シンプルだからこそ、タイルフィッシュの甘みと一体になるんだよ。」
焼き飯に卵を入れないからこそ、タイルフィッシュの香ばしさと甘みがストレートに伝わる。一口食べれば、パリッと香ばしい皮、ふくよかでしっとりとした白身、そして風味豊かな焼き飯が一つになり、口の中で至福の調和を奏でる。シンプルながらも計算された味わいの重なりが、魚と料理を知り尽くした太郎さんの長年培われた経験と食べる人への静かな心遣いが込められていた。
1号店: North York 800 Sheppard Ave E / 416-730-8555
2号店: Markham 735 Markland St, Unit 8 / 905-887-8363
3号店: Woodbine 7240 Woodbine Ane, Unit100 / 905-470-6698
営業時間:
North York : 火〜土 12:00-7:00 (日・月 定休日)
Markham : 水〜土 12:00-7:00 日(日・月・火 定休日)
Woodbine : 水〜土 12:00-7:00 / 日 12:00-6:00(火・水 定休日)
Sushi Last Call: 6PM Daily
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***寿司オーダーは1号店・3号店のみ***
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