【今月のネタ】春を炊く、富山産「ホタルイカ」の釜飯|トロントの魚屋さんTaro’s Fishで編集長のちょっと立ち話|#トロントグルメ部|食の編集部

富山産ホタルイカは、春の訪れを告げる日本屈指の味覚として知られる存在だ。富山湾の定置網で一気に水揚げされる光景は、季節の風物詩として語られ、その濃厚なワタの旨みとやわらかな身質は、日本国内でも特別な評価を受けてきた。
そんなホタルイカが、いまやトロントで“旬”として味わえる。
ニュースで水揚げの映像を見かけた矢先、太郎さんから電話が入る。
「春だね。ホタルイカ入るよ、釜飯やろうか」
その流れで、いつものように裏口から顔を出す。
キッチンには、やわらかな出汁の香りが立ち込めていた。
火加減が決める、出汁の深み
下処理を終えたほたるいかを、合わせ出汁にさっとくぐらせる。

「ほたるいかの旨み、とりわけワタのコクがじわりと溶け出し、ほんのりと海の気配を帯びた深みのある出汁の完成。火を入れすぎないのがポイント。この出汁が一番いいところだね」

出汁はしっかりと冷ます。その後、再びほたるいかを戻し、静かに旨みを含ませる。
その出汁で米を炊く。これがご飯の中までしっかりと入り込むコツだそうだ。

広がる春の余韻
僕がいただいた一杯には、わさび菜が加えられていた。口に運ぶと、まず出汁のやさしさが広がり、そのあとにほたるいかのワタの濃厚な旨みがじわりと立ち上がる。その余韻を、わさび菜の青い香りがすっと抜いていく。濃厚な旨味がありながら重くならない。食べ進めるほどに、そのバランスの良さが際立つ。

一方、店頭に並んだ釜飯には、にんじん、ごぼう、柚子皮が千切りで加えられていた。

富山の春が、トロントの一釜にそのまま落とし込まれている。刺身で食べても良い、寿司もうまい。炊き込みご飯やパスタなど火を入れてもまた違った味を楽しめる。季節限定なのでぜひ早めにお店に足を運んでもらいたい。

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