能登の復興のスピードがあまりにも遅れている。そのワケは?|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第144回】
前回のコラムでは能登の復興のスピードがあまりにも遅れていると感じる、と書きました。その理由は様々あると思いますが、行ってみて感じたのは、ボランティアの数の少なさと工事車両の少なさです。東日本大震災では震災から半年後には多くのボランティアが沿岸部に入ってくれていました。
震災当初は県外からのボランティアの受け入れ態勢が整っていなかったのですが、それも県庁や市町村の協力で整い、避難所への炊き出しや、服や靴を配布したり、傾聴ボランティアが入り、苦しい思いなどを聞いてくれたりしていました。避難所周辺にはボランティアの人がたくさんいて、さらに瓦礫の撤去などにも積極的に動いてくれていて、見える範囲にボランティアの影が必ずあったものです。
しかし、能登は震災から半年経過しても、行ってみるとまだまだ瓦礫の撤去は進まず、輪島市では車で少し走りましたが、ボランティアの人影が全く見えません。なぜでしょうか?あまりにも不思議です。
原因の1つに、震災当初、石川県知事が能登は行く道路も少なく、ボランティアが殺到すると大混乱が起きると予想し、ボランティアに「まだ来ないでください」というメッセージを出しました。これが間違って届いていて「来ないでください」になってしまっていると感じます。「まだ」が省かれて、「来ないでください」と伝わったら、もう行くモチベーションも無くなります。
ボランティアは震災初期に多く集まり、どんどん時間の経過で必ず減っていきます。その大事な震災初期に、確かに道路の問題はあったと思いますが、ボランティアをトップが拒否するように聞こえる発言をするのは大変問題なんだと感じました。
ボランティアが来ないと、瓦礫の撤去は進みません。もちろんそうなると新たな建築も進みません。工事車両の少なさも本当に気になりました。津波があった岩手県陸前高田市はとんでもない数のダンプカーなどが震災から半年頃には現地入りして、津波の泥の撤去や瓦礫の撤去が行われていました。その絵を見ている私からみると、能登には全く工事車両がいない、と感じるほど、工事車両が少ないです。
理由はわかりませんが、道路の狭さや入りにくさもあるのかもしれませんが、県と市町村の行政がうまく連携できていない可能性も感じます。県都金沢市は新幹線も動いていて、観光客も復活してきています。そうなると県庁はどうしても目の前の通常業務に忙しくなり、震災復興に関してはその担当部署だけで動くと、どうしてもスピードは遅くなります。
いずれ、ボランティアの少なさを何とかしなければいけません。
今からでも遅くないので、「来てください」をもっと発信しなければいけません。

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本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授















